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開発者コラム 土がなくても、野菜は育つ。光触媒が農業を変える。

以前、「未来の農場」に関してご紹介しました内容を、もう少しご紹介したいと思います。

「畑を増やす」ことの、意外な難しさ
農業の基本は「土づくり」にあると言われています。植物は土に根を張り、そこから栄養を吸収して育ちます。しかし、農業に適した豊かな土壌は、自然に作られるまでに長い時間がかかります。
比較的自然に恵まれた日本でさえ、畑に使える土ができるまでに30〜50年。乾燥した砂漠地帯では、なんと1,000年かかるとも言われています。土地を新たに開墾しても、すぐには使えない——それが農業の現実です。

農業を支えてきた「微生物」の力
土の中には無数の微生物が生きています。彼らは有機物を分解し、植物が吸収しやすい栄養素に変えてくれます。化学肥料や発酵肥料も、この微生物の働きを補うために使われてきました。
しかし、こうした自然の力に頼る農業には限界があります。日本の農業従事者の平均年齢は68歳(数年前の統計)と高齢化が進み、担い手不足は深刻な問題です。

土を使わない農業——水耕栽培という選択肢
そこで注目されているのが水耕栽培です。土の代わりに、栄養素を溶かした水を使って植物を育てるこの技術は、都市のビルや工場の中でも野菜の栽培を可能にしました。天候にも土地にも左右されない、まったく新しい農業のかたちです。
ところが、水耕栽培にも大きな課題があります。それが微生物汚染です。
栄養豊富な水の中では、病原菌や藻などが繁殖しやすく、植物の成長を妨げたり、水の流れをふさいだり、設備を汚したりします。問題に気づいたときにはすでに大量の微生物が繁殖しており、定期的な洗浄・メンテナンスに多くの手間とコストがかかっていました。

ナノゾーンソリューションが、この問題を解決します
ナノゾーンソリューションは、光触媒の力によって、光のあるところで微生物を分解し続けます。水の中でも、乾いた面でも、効果を発揮します。
栽培設備やパイプ、施設の壁や天井にコーティングを施すことで、微生物汚染を限りなくゼロに近づけることが可能です。目に見えない段階からずっと清潔な環境を維持できるため、メンテナンスの負担を大幅に減らすことができます。

農業の未来を、世界へ
水耕栽培は、長年かけて土壌を育てる必要がなく、場所を選ばず効率的に農産物を生産できる技術です。国内外で実用化が進み、食料問題の解決に向けた大きな可能性を秘めています。
世界には農業が主要産業である国が数多くあります。ナノゾーンソリューションは、そんな世界中の農業現場で活躍できる技術として、社会への貢献を目指しています。

 

広報:清水

nanozone COAT MAP