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開発者コラム 水中での酸化チタン光触媒の効果について

水中で光触媒は本当に効くの?

酸化チタン光触媒は、紫外線を受けてヒドロキシラジカル(-OH)という強力な酸化物質を発生させ、汚れや臭いの原因となる有機物を分解します。これは多くの解説書に書かれている基本的な仕組みです。
しかし、「水中でも同じように効果があるのか?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。

水中では紫外線が届きにくい
実は、水は紫外線を大きく吸収してしまいます。
・水深50cmで太陽光の約50〜60%が水に吸収される
・350nm付近の紫外線は約40%しか透過しない
・300nm付近の紫外線はほとんど水中に届かない
さらに、水に汚れが混ざっているとより多くの紫外線が遮られます。一方、可視光線(目に見える光)は水中をよく透過します。深い水が青く見えるのは、青い光が透過しやすいためです。

水中での光触媒反応が難しい理由
理論的には水中でも光触媒反応は起こりますが、空気中と比べて効果が限定される理由がいくつかあります。
紫外線が届きにくい 水深が深くなるほど、光触媒を活性化させる紫外線が届かないため、反応が起こりにくくなります。
分解物が表面から離れにくい 空気中では、分解された汚れがすぐに表面から離れて次の反応が進みますが、水中では水分子に囲まれているため、分解物が表面に留まりやすく、次の反応が妨げられます。
従来の光触媒塗料の問題点 一般的な光触媒塗料は、酸化チタンを固定するためにバインダー(接着剤)を使用しています。水中での効果を高めるために親水性(水となじみやすい)バインダーが使われますが、この親水性が逆効果になることがあります。バインダー表面に水分子が強く吸着してしまい、酸化チタンの表面を覆ってしまうため、反応が極端に遅くなるのです。
 

当社製品の特長
当社の自己結合性酸化チタン製品は、これらの課題を解決しています。
バインダーフリー バインダーを使用しないため、水分子による反応阻害がありません。
可視光でも反応 紫外線だけでなく、水中を透過しやすい可視光線でも光触媒反応が起こるため、より効率的に分解が進みます。
超微粒子による高速反応 粒子が非常に小さいため反応速度が速く、水の流れがあっても効率よく反応します。むしろ水流があるほど、分解物が早く表面から離れるため、効果的です。
 

実際の効果
このような特長により、お風呂場や台所にナノゾーンコートを施工したり、ナノソルCCを使用すると、ぬめりや嫌な臭いが軽減されます。これは、微生物のコロニーや有機物が光触媒反応によって分解されているためです。
将来的には、水の浄化処理や、クリーンエネルギーとして期待される水素の生成など、さまざまな応用が期待されています。

 

※製品の詳細や施工については、お気軽にお問い合わせください。

広報:清水

nanozone COAT MAP