Message

開発者コラム 太陽光パネルのメンテナンス課題と解決策

太陽光発電の歴史

太陽光発電の原理となる「光起電力効果」は、1839年にフランスで発見されました。それから約120年後、アメリカの人工衛星への搭載により実用化への道が開かれます。日本では1973年のオイルショック時に注目され、1990年頃から一般への普及が始まりました。

太陽光パネルが抱える課題

現在、多くの住宅やビルの屋根・屋上に設置されている太陽光パネルは、透明なガラスで覆われた構造になっています。屋外に設置される以上、雨や大気中のホコリ、粉塵、大気汚染物質、鳥や虫の糞などが表面に付着し続けます。

こうした汚れは太陽光の透過を妨げるため、発電効率が徐々に低下していきます。環境によって差はありますが、年間で0.5〜2%程度の発電量低下が見られるケースもあります。太陽光パネルは20〜30年という長期間稼働するため、この汚れの蓄積は無視できない問題となります。

清掃に伴うコスト

従来、パネルの清掃はそれほど重視されてきませんでしたが、発電効率の低下は投資回収期間の延長や、自家消費電力の不足につながります。

特に大規模なソーラー発電施設では、清掃作業に多大なコストが発生します。洗剤や大量の水の使用に伴う環境負荷への配慮、人件費など、メンテナンスには相応の費用が必要です。

 

ナノゾーンソリューションによる解決アプローチ

弊社のナノゾーンソリューションは、既設の太陽光パネルの効率維持を支援する技術です。

超微粒子自己結合性酸化チタンの防汚効果を活用します。汚れは粘着性の有機物によってパネル表面に付着しますが、酸化チタンはこの有機物をパネル表面との接点で分解します。付着力が失われた汚れは、雨水で容易に洗い流されるため、表面が自然にクリーンな状態を保ちやすくなります。

施工された酸化チタンは、砂嵐のような強力な摩擦でない限り剥がれることはありません。そのため、定期的な洗浄によるメンテナンス作業がほぼ不要になります。

効率的な施工方法

最も効率的なのは、パネルメーカーでの出荷前施工です。ただし現状、多くのメーカーが中国で製造を行っているため、日本企業が直接関与することは困難な状況です。

そこで現実的な方法として、太陽光パネル施工企業が自社工場で開梱時に施工する、あるいは設置現場での開梱時・設置前に施工することが考えられます。設置前の施工であれば、高所作業やパネル洗浄作業が不要となり、通常の施工作業と同様に効率よく作業を進められます。

 

ペロブスカイト型太陽光発電への対応

近年、ペロブスカイト型太陽光発電の開発・実用化が進んでいます。従来型のパネルは体積・重量ともに大きく、設置場所に制約がありました。

ペロブスカイト型は、プラスチックフィルムに発電材料をプリントする構造のため、軽量で曲面や垂直面への設置も可能です。サイズも小型から大型まで設計の自由度が高いという特徴があります。現時点では耐久性の課題が残されていますが、近い将来の克服が期待されています。

ナノゾーンソリューションは、このペロブスカイト型パネルにも対応可能です。この分野では日本の技術開発が世界をリードしており、国内の多くの企業が製造に取り組んでいます。

既に設置されている太陽光パネル、そしてこれから普及が見込まれる新しいタイプのパネルに対しても、弊社の技術が効率的な運用の一助となることを期待しています。

広報:清水

nanozone COAT MAP