長期間はがれない「自己結合性酸化チタン」のひみつ
弊社製品であるナノゾーンコート・ナノソルCCの最大の特長といえば、バインダー(接着剤)を使わずに、長期間施工面にとどまること。
でも、どうしてそんなことができるのでしょうか?
そのヒントは、なんとヤモリの足裏にあるんです。
今回は、ナノゾーンコートに使われている「自己結合性酸化チタン」が、なぜ“剥がれないのか”というメカニズムを、ヤモリの足裏のしくみに重ねながらご紹介します。
ヤモリの足裏は、なぜ壁にくっつける?
ヤモリは、壁や天井をスイスイと歩きますよね。
その秘密は、足裏にびっしりと生えたナノサイズの微細な毛にあります。
この1本1本が壁の表面と接触し、ファンデルワールス力(分子間力)という弱い引力でピタッと吸着しているのです。
くっついて、でもすぐ離れられる理由
ヤモリは壁にくっつきながら、自由に歩くことができます。
その理由は、足裏の毛の奥に、ヤモリの体という“大きな引っ張る力”がつながっているから。
ヤモリが足を動かすと、その力が毛先まで伝わり、吸着を解除して離れることができるのです。
ヒントになったのは、ヤモリのしくみ
このヤモリの構造に着目し、私たちは考えました。
酸化チタンの粒子をナノサイズまで小さくすれば、
接着剤を使わずとも、粒子と施工面の間に分子間力が働いて自然にくっつくのでは?
この発想から生まれたのが、自己結合性酸化チタンです。
自己結合性酸化チタンは「剥がす力を持たない」
自己結合性酸化チタンは、粒子の大きさがわずか2〜3ナノメートル(nm)。
あまりにも小さいため、爪でひっかこうとしても“引っかかり”ができません。
さらに、ヤモリのような「引っ張る力を持つ体」も持っていません。
粒子はそれ単体で存在しており、動かすための力がかけられないのです。
つまり──
剥がす力そのものが存在しないから、剥がれない。
ただし、酸化チタンが付着している壁紙や塗装面そのものを剥がしてしまえば、素材ごと一緒に剥がれます。
この場合は「酸化チタンが取れた」のではなく、「土台ごと剥がれた」という状態です。
「だから剥がれない」2つの理由
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小さすぎて“引っかかり”ができない
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引っ張る力を持つ構造がない
この2つの特性により、自己結合性酸化チタンは一度施工面に触れると、動的に剥がすことができません。
つまり、ずっとそこにとどまり続けるのです。
この性質こそが、ナノゾーンコートやナノソルCCの長期的な効果を支えている理由です。
「剥がれない」には、ちゃんと理由がある
ナノゾーンコートの「接着剤不使用」は、自然界の知恵をヒントにした、科学的に裏づけられた技術です。
「ヤモリのように動かないから、剥がれない」
「動かないのは、小さくて、単体だから」
そんな視点で見てみると、ナノゾーンの技術がもっと面白く感じられるかもしれません。
安心と清潔を支える“見えないチカラ”──
それを実現しているのが、自己結合性酸化チタンなのです。
(マーケティング 丹羽)